■ 抄録・要旨
| 焼却灰や不燃残さなどの中間処理残さが埋め立てられた埋立地における安定化を評価することを目的として、運用開始から8年が経過した大規模埋立実験槽(テストセル)のボーリング調査を行った。埋立時期が同じ埋立地で採取したコア試料では焼却灰の固結が確認されたものの、テストセルのコア試料では生じていなかった。また、コア試料の溶出試験を行ったところ、埋立地コアに比べテストセルコアでは電気伝導率やTOC濃度、イオン類濃度がより低い値を示していた。このことより、テストセルのように埋立廃棄物を十分に撹拌・混合することにより、洗い出し効果が上昇し安定化が促進される可能性が示された。
また、テストセルにおいて比抵抗トモグラフィを実施したところ、上層から下層に向かって洗い出しが進行している状況を非破壊的に可視化できることが示された。
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